香川大学教育学部特別支援教育 坂井聡研究室 sakalab-acc.com

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障害?障がい?しょうがい?

今回は、障害なのか、障がいなのか、しょうがいなのか、障碍なのかということを少し考えてみたいと思います。 先日、あるビデオを見ました。とても短いビデオで2分間程度のものだったと思います。地下鉄と車いすユーザーが競争するというものでした。もちろん、単にスピードを競争するのではありません。 その競争というのは次のようなものです。A駅からB駅に一駅分電車が進む間に、A駅で降りた車いすのユーザーが、B駅に向かって車いすで向かいます。そして、B駅のホームにどちらが早く着くかというものでした。 車いすユーザーはショートカットでB駅に向かいますので、距離としては車いすユーザーが移動する距離の方がかなり短くなっています。 A駅についた電車から車いすユーザーが降ります。最初の通路を通って改札口に向かいます。改札口は自動改札になっているので、ゲートはすぐに開きました。スムーズです。そのころ電車は、少しずつスピードを上げていきます。B駅に向かって走り出したのです。車いすユーザーは、地上に出ています。B駅に向かう道路をかなりのスピードで進むのが映像から想像できます。駐車している車のわきを走っていきます。しばらくすると、車いすユーザーの目にB駅の入り口が見えてきました。改札口を通ります。ここもスムーズに通過しました。電車はまだB駅には着いていません。しかし、電車の窓には外の広告が見えてきています。B駅が近いことはわかります。車いすユーザーはホームに向かう直線を走っています。電車はホームに入ってきました。さてどちらが速い!! ところが、車いすユーザーが最後の直線を曲がったところで、急ブレーキをかけてしまいました。なんとそこには階段があって、先に進めなかったのです。その間に電車はB駅のホームに入ってくることになります。 このショートムービーは、バリアフリーになっていない駅があることを訴えるものなのですが、私は、最後に階段が現れたとき、「あっ」と声を出したのを覚えています。そして気づいたのです。これが障害だと。ここでの障害は階段だったということです。 障害については、その標記の仕方にいろいろな議論があります。何が正しいのかを言っているのではありません。ただわかることは、私たちが、障害になってはならないということです。害のある人間になってはならないということです。障害は周囲の人が作り出しているものであるということを改めて考えてみたいと思います。

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香川大学教育学部 特別支援教育領域 教授 言語聴覚士 公認心理師
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